mr-proj 基本設計

ガレージのある住宅 兼 パン教室ときどきパン屋さん の計画
敷地は住宅街にあり、両サイドはお隣の侵入路、西側に眺望が開けていてる更地です。

車好きな旦那さまのためのビルトインガレージと、パン作りをなさる奥さまのためのパン教室、
そして、どこか沖縄らしさのある家をご希望されていました。

最初は4案ほど提示して、施主さんの暮らし方にあった室と室との関係性や大きさについて、お話しながら、お互いに条件を整理していきました。1/100の模型を作って検討します。

1階にはガレージとパン教室という大きな空間を2つ配置するため、
その間に外のような内のような路地空間を配置して引きを取りました。
中路地を介して、パン教室から車を眺められるプランとしました。
また、2階のパブリック空間に架かる大屋根は、浮いているような形状で光を取りこみ、
空間に変化を与えながら、屋根勾配を変化させることによって開放感の調整を図っています。

中路地の雰囲気や色・素材感を分かりやすくお伝えするため、今回はいくつかバリエーションのCGパースで、イメージを共有しました。
中路地の上部はガラスの床で、上から光が注ぎ込みます。

第一種低層住居専用地域なので、日影規制を検討しながらボリュームと屋根形状を決定。

 

外観は2色使いの配色パターンを検討しました。パン屋さんの部分を濃色としました。




実施設計

基本プランが決定後図面も模型もスケールアップし、細かい検討を進めていきます。

お教室時と販売時では室の形態が変わってくるため、どちらの場合でも柔軟に変更できるよう、条件を整理しながらプランや什器の検討を進めていきました。
販売は保健所の許可がいるため、菓子製造業に課される施設基準も1つ1つクリアして、入れこむ設備との兼ね合いも考えながら。小さな空間の中で何ができるか、ご提案させて頂きました。
店舗のイメージにも関わる素材や色感も大事な検討要素です。
今回はオーブンは一番見える位置に!とのご要望を受けて。
キッチンは囲まれた空間のため、一部分のみ違う雰囲気にしたいということで、ご要望のあったベネチアンガラスのモザイクタイルを使用し、部分的に色をつける配色を検討していきました
外部から室内に繋がってくる濃色部分の配置と、大屋根を活かしたリビングの天井仕上げを検討しました。屋根勾配に沿って、ダイナミックに木のリブが流れます。
店舗に是非使いたい!という照明を参考に持ってきてくださいました。
こういう空間のキーになるモノがあると、仕上げのイメージを掴みやすいです。

外まわりもぬかり無く。植物はメンテナンスのしやすさを重視してご提案しました。
植物があると、外観の印象がソフトになります。

実施図面が完了次第、お見積りを取って、業者さんが決まればいよいよ着工です。
首里なので景観法の届出を済ませ、確認申請も同時に進めていきました。

 
 


現場状況

13.06.04 地鎮祭
雨のなか無事に地鎮祭を終え、今回は近くのイタリアンレストランに移動してお食事を頂きました。

13.07.18 基礎の配筋検査
配筋が正しく施工されているかを確認し、電気設備の配管もチェックします。

13.07.19 基礎の打設
スランプ8センチの固いコンクリートを丁寧に打設してもらいました。

13.10.25 一階壁配筋検査
13.11.04 二階スラブ配筋検査

13.11.05 一階部分打設

13.11.21 二階壁配筋検査
13.12.02 屋根スラブ配筋検査

13.12.03 棟上げ打設
MRさんから、温かい牛汁、ヤギ汁、お惣菜をいただきました。ごちそう様でした。

14.01.07 現場
型枠・支保工がはずれると、屋根が浮いてるようなダイナミックな空間が現れました。

14.02.18 現場
内装の工事が進んできました。浴室のタイル張りが完了。

14.03.18 現場
一階の中路地の格子は塗装も完了。二階の勾配天井の木下地は入念に打合せを行いました。

2014年5月 引渡 設計検査、施主検査、完了検査を全てクリアして、
引渡の際に、機器の使用方法などの説明をして、お引渡ししました。